冬のアウトドアを楽しむには、防寒グッズが欠かせません。
アウトドア用の防寒グッズにはたくさんの種類がありますが、日本の伝統的な防寒グッズである「豆炭あんか」の存在はあまり知られていないようです。
本来は、布団の中で使う「豆炭あんか」ですが、電源が不要で持ち運びしやすいことから、アウトドアでも利用出来ます。
このエントリでは、先日参加した、冬のバーベキューでの豆炭あんかの使い心地をお伝えします。
豆炭あんかとは
豆炭あんかとは、「豆炭」という固形燃料を使った「行火(あんか)」です。
豆炭あんかの仕組みは、着火した「豆炭」を不燃性のロックウール(岩綿)で包み込んで暖を取るというもの。
豆炭あんかは、昭和の時代に活躍した防寒グッズで、その仕組みや見た目のデザインは昔のままです。
どこかレトロな雰囲気のある豆炭あんかは、本来はお布団を暖めるための防寒グッズなのです。
でも、電源が無くても暖かく、持ち運びも出来るという利便性の高さから、アウトドア用の防寒グッズとしても使えるのです。
豆炭あんかの使い方
着火した豆炭を入れる
豆炭あんかの使い方は簡単で、着火した豆炭を一粒、豆炭あんかの中に収めるだけです。
豆炭あんかの留め金を外して、豆炭あんかを開くと、ロックウール(岩綿)があります。
このロックウールの真ん中に豆炭を置いて、蓋をしっかりと閉めます。
この時、留め金が外れないように、必ずしっかりと蓋を閉めます。
もし留め金が外れて、中から豆炭が飛び出してしまうと、火事の危険があるからです。
豆炭を熾すのに少しコツが必要ですが、アウトドアでは焚火を使って豆炭に着火出来るので、豆炭の着火についてはあまり心配要らないでしょう。
豆炭あんかにカバーをする
豆炭あんかは、たった一粒の豆炭しか使わないのですが、とても高温になります。
それは、素手では30秒ほどしか触っていられないほどの温度になります。
そんな高温の豆炭あんかなので、むき出しのままでは熱すぎて使えません。
豆炭あんかには、購入時に専用のカバーが同梱されていますので、そのカバーをかぶせて使います。
もし、付属のカバーだけでは熱さをコントロールできないようであれば、湯たんぽ用のカバーを使うと豆炭あんかの温度をコントロール出来て便利です。
使用後は灰の後始末
豆炭あんかに使う固形燃料の豆炭は、燃え尽きると灰になります。
豆炭あんかは、使用後に燃え尽きた豆炭の灰を捨てなければなりません。
豆炭の灰は、豆炭あんかの中で形を残したままの状態で残っていますので、形を崩さないように、トングや火ばさみで摘まんで捨てることが出来ます。
もし、豆炭の灰が崩れてしまっても、豆炭あんかをひっくり返せば、簡単に灰を捨てられるので大丈夫。
アウトドア用防寒グッズとしての豆炭あんか
豆炭あんかは、行火(あんか)なので、ストーブのように、周囲の空気や部屋全体を暖める能力はありません。
アウトドアでは、ホッカイロのように体に付けて暖を取るという使い方になります。
ただ、ホッカイロよりもずっと高火力なので、体の暖まり方が全然違うのです。
豆炭あんかを抱えていると、体の芯から暖まって来ます。
電源も使わず、片手で持てるほどの大きさ、更に持ち運びが簡単で、多少乱暴に扱っても壊れにくいという、アウトドア用の防寒グッズとして必要な要素が揃った暖房器具なのです。
真冬のバーベキューで活躍した豆炭あんか
実際にアウトドアでのバーベキューで豆炭あんかを使ってみました。
座っているときに、膝の上に豆炭あんかを置いていると、じんわりと体が温まって来ます。
その暖かさは、お腹から体全体に広がって、寒い屋外でも快適に過ごせるほどでした。
そんな豆炭あんかは、子供と女性に特に人気があって、みんなお腹付近に豆炭あんかを抱えていました。
ストーブと違って持ち運びが簡単な豆炭あんかなので、みんなで使いまわしが出来るという楽しみ方もあります。
外気温が低くても、北風に晒しても、暖房能力が安定している豆炭あんかは、やはりホッカイロとは別格の防寒グッズでした。
まとめ:豆炭あんかはアウトドア用防寒グッズとして便利な暖房器具
豆炭あんかは、たった一粒の豆炭だけを燃料にする暖房器具です。
一粒の豆炭が発する熱量はごくわずかですが、体の近くに置くことで、とても暖かい防寒グッズになります。
着ているダウンジャケットの中に収めると、体中に暖かさが伝わってきて、冬のアウトドアでも十分に過ごせました。
構造も単純なので、故障の心配も少なく、屋外の使用には適していると言えます。
「豆炭あんか」は、冬キャンプの防寒グッズとして、意外に使える暖房器具でした。