目が見えて点字が読めない人に「点字絵本」と言ってもあまり興味を持たれないかも知れません。
でも目の見える人でも点字の読めない人でも、子どもや視覚障害者と一緒に読むことができる「点字つきさわる絵本」という新しいジャンルの絵本があります。
そんな晴眼者にもおすすめできる「点字つきさわる絵本」をご紹介します。
点字つきさわる絵本とは
通常版の絵本と同じように目で読む文章も書かれていて、カラフルな色彩の絵も描かれています。
そこに点字もついていて、さらに特殊な技術(隆起印刷・盛り上げ印刷)によって印刷された「形のある絵」を指先でなぞることで絵の形や描かれているものの感触を感じとることができる絵本です。
ロングセラーの点字絵本
絵本にはおじいちゃんおばあちゃんの世代から読み継がれているロングセラーがたくさんあります。
そんな「ロングセラー絵本」から、ストーリや色彩はそのままに、絵の部分に特殊な印刷がほどこさた「点字つきさわる絵本」をご紹介します。
【しろくまちゃんのほっとけーき】(てんじつきさわるえほん)
しろくまちゃんがお母さんと一緒にホットケーキを作るお話。
絵の部分は隆起印刷と説明文で、文章はそのまま点字で表現。
フライパンがズラッと並ぶ場面、こぐまちゃんとしろくまちゃんの違いや、ほっとけーきが焼けていく過程が触って感じらる、見えない人も見える人も一緒に楽しめるバリアフリー絵本。
てんじつきさわるえほん【こぐまちゃんとどうぶつえん】
カバしっぽをぴっぴっ、ラクダが口をもぐもぐ…何をしているのかな?動物の特長をこぐまちゃんの驚きの言葉とともに描くお話。
丸くてツブツブ模様のあるキリンさん、ザラザラの肌のゾウさん、こぐまちゃんとしろくまちゃん、ふくろうさんの手触りの違いや形の違いをさわって楽しめます!
てんじつきさわるえほん【いないいないばあ】
「いないいないばあ くまちゃんが ほらね いないいない……」
親から子へ、孫へ、そして ひ孫へと4世代にもわたって読みつがれている大ロングセラー『いないいないばあ』の点字つき絵本。
見て楽しめるカラーの絵と文字の上に透明樹脂インクで触って楽しめる絵(触図)と文字(点字)を盛り上げ印刷。
見える人も見えない人もいっしょに楽しめる点字つき絵本。
てんじつき さわるえほん【ぐりとぐら】
お料理と食べることが何より好きな野ねずみのぐりとぐら。
見て楽しめるカラーの絵と文字の上に、触って楽しめる絵(触図)と文字(点字)を透明な樹脂インクで盛り上げて印刷。
一回り大きな文字で見える人も見えない人も、ツルツルの卵やふわふわのカステラなど手触りの違いも楽しめる点字つき絵本。
てんじつき さわるえほん【ぞうくんのさんぽ】
ぞうくんが、かばくん、わにくん、かめくんを、次々と背中にのせてお散歩。
そうくんの大きな背中、かばくんのザラザラした肌、わにくんのトゲトゲしたキバが実感できるよう、触り心地や形が工夫され、物語の面白さに触る楽しさ加わった、目の見えない人も見える人もともに読む喜びを味わえる点字つき絵本。
【ノンタンじどうしゃぶっぶー】(てんじつきさわるえほん)
ノンタンと仲間たちが赤い自動車で遊ぶお話。
スタートの四角い印から、くるくるの円やジグザグなど、いろいろな線を描いて進むのを指でたどっていくのが楽しい点字つき絵本。
てんじつきさわるえほん【じゃあじゃあびりびり】
「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」「みず じゃあじゃあじゃあ」などリズミカルな言葉と、ツルツル、ザラザラ、ボコボコなどの感触や、シンプルなイラストの形が楽しめるコミュニケーションをより深める点字つき絵本。
点字つきさわる絵本【あらしのよるに】
まっくらやみのあらしの夜、オオカミとヤギが繰り広げるハラハラドキドキの物語。
オオカミとヤギの違いや、あらしの風雨や雷の様子を見て・触って・読んで・楽しめる工夫たくさんある点字つき絵本。
図鑑の点字絵本(さわって楽しめる図鑑)
てんじつき さわるえほん【さわってたのしいレリーフブック さかな】
盛り上げ印刷をさわって魚の形を楽しむ新しいタイプの図鑑。
ホホジロザメ、シーラカンス、タツノオトシゴ、トビウオ、ハコフグなど特徴的な形の海の魚が20種。
点字の解説文で紹介され、魚を指でたどり、体やうろこ、トゲなど「あっ」と驚く形を目の見える子と見えない子がともに楽しめる図鑑。
【さわってたのしむ どうぶつずかん】(てんじつき さわるえほん)
ゾウやライオン、ワニやヘビなど、動物の特徴を紹介した点字つきの図鑑。
迫力ある動物の写真には毛皮の暖かい感じやうろこのなめらかさなど、各動物を連想させるテクスチャーがほどこされ、視覚に障害がある方も含めみんなが楽しめる点字つき図鑑。
迷路あそびの点字絵本
てんじつき さわるえほん【テルミのめいろ】
盛り上げ印刷で印刷された線の間をスタートからゴールまで指でたどって進みます。
本児童教育振興財団発行の雑誌『手で見る学習絵本 テルミ』に掲載された名作めいろ17本を抜粋掲載。
目の見える子も見えない子も一緒に楽しめる点字つき迷路。
【さわるめいろ3】(てんじつきさわるえほん)
色彩にもこだわり、目の見える子も楽しめるデザイン。
はっきりした盛り上げ印刷の11種類のめいろをたどってゆくと指先の感覚が研ぎ澄まされるような不思議な感覚にとらわれます。
見える子も見えない子も一緒になって楽しめる画期的なさわる絵本。
【さわるめいろ2】: てんじつき さわるえほん
指でたどる11種類の楽しい迷路に、カラフルな色彩。目の見える子も見えない子も弱視の子もさまざまな楽しみ方ができる工夫があります。
指先の感覚が研ぎ澄まされ集中力が増すことが実感できるさわる絵本。
【さわるめいろ】 (てんじつきさわるえほん)
点をさわってたどる、楽しいめいろが全11種類。
全盲の方、弱視の方、目の見える方を含め、幅広い年齢層の方が遊べ、「指先の感覚が研ぎ澄まされる」と大評判。
数がテーマの点字絵本
さわってたのしむ点字つきえほん1【かず】
かずをテーマにシンプルなデザインを楽しめる絵本。
4本の木の幹はざらざら、5羽の鳥はふわっ。触れて数えよう。
指で素材の感触を楽しみながら読める、点字つきユニバーサル絵本。
【どちらが おおい? かぞえるえほん】: さわるえ&てんじつき (てんじつきさわるえほん)
盛り上げ印刷が施された絵を指でたどり「数」を数えて遊ぶ新しい発想の絵本。
遊びは全部で12種類。
見える子も見えない子も一緒になって楽しめる画期的な点字つき絵本。
キャラクターの点字絵本
てんじつき さわるえほん シリーズ【きかんしゃトーマスなかまがいっぱい!】
『きかんしゃトーマスのなかまたち』のゆかいな仲間たちを隆起印刷と点字つきの楽しいイラストで紹介する絵本。
トーマスやゴートン、パーシーなど、人気者たちの秘密を家族が一緒になって楽しめます。
てんじつき さわるえほん シリーズ【ドラえもん あそびがいっぱい!】
ドラえもんとのび太、ジャイアンなど、おなじみのメンバーが繰り広げる、隆起印刷と点字つきの楽しいあそびの絵本。
さがしっこ遊び、めいろ遊び、クイズなどを家族一緒に楽しめます。
音がテーマの点字絵本
てんじつきさわるえほん【音にさわる:はるなつあきふゆをたのしむ「手」】 (さわる絵本)
全身が「手」の「さわるくん」が杖を持って音をさがしにお出かけ。
春夏秋冬を視覚以外の感覚で感じてみよう!をテーマにいろいろな感触の隆起印刷が用いられ、さわることで想像が膨らむ絵本。
イラストも明るく可愛くとても明解。
点字つきさわる絵本のメリット
こうして紹介してみると「点字つきさわる絵本」にはメリットがたくさんありますね。
- 目の不自由な子もそうでない子も同じ絵本で楽しさを共有できる
- ロングセラー絵本を視覚障害があっても楽しめる
- 目の不自由なお父さんお母さんが子どもに読んであげることができる
- 絵が見えなくても、読んでもらいながら指で絵の盛り上がりを読み取るができる
- 見て・触って・読んで・楽しめる工夫が随所になされている
- 色彩にもこだわり「目の見える子も楽しめる」よう描かれている
- 指でさわって描かれているもの感触やイラストの形を楽しめる
- 指先の感覚が研ぎ澄まされ集中力が増すことが実感できる
などなど。。。
通常版の絵本でタイトルだけは知っている!という方もぜひこの機会に点字つきさわる絵本を読んでみてください。