冬の脱衣所はとても寒くて、お風呂に入るのが辛くなってしまいます。
そんな寒い脱衣所の暖房に、パネルヒーターを使ったところ、とても暖かく快適でした。
この記事では、脱衣所の暖房にパネルヒーターが適している理由を、他の暖房器具と比較しながらお伝えします。
脱衣所は暖房器具を置きづらい特殊な場所
脱衣所はお風呂に入る前に衣服を全部脱ぐ場所です。
夏は全く問題ないのですが、冬場の脱衣所の寒さは、それはもう耐えられ無い寒さです。
お年寄りが居るご家庭などでは、急激な気温差によるヒートショックも心配です。
暖房を入れて脱衣所を暖めておきたいのですが、脱衣所は下記のように、他の部屋と少し事情が異なります。
- 衣類やタオルなど、火の気に注意したい洗濯物が多い
- 暖房器具に付着しやすい衣類からの綿ホコリや髪の毛が多い
- 歯磨き粉や洗剤など日用品のストックがあり、狭くて動きづらい
この様な脱衣所特有の環境は、燃えやすい衣類への配慮や洗濯物から出るホコリの清掃、設置スペースの確保など、暖房器具を選ぶ際に気を付けるポイントがたくさんあるのです。
暖房器具の種類と脱衣所
脱衣所は狭くてホコリっぽいので、暖房器具を置きづらい場所です。
だから、脱衣所用の暖房器具選びは、少し慎重になる必要があるのです。
我が家で実際に脱衣所で使った、あるいは設置を検討した暖房器具について、その感想と経験をお伝えします。
石油ファンヒーター
脱衣所は、乾いたタオルや衣服などの燃えやすい物が多いので、火災の危険性が高い石油ファンヒーターの使用は躊躇してしまいます。
でも、その暖房能力の高さは、他の暖房器具に比べて群を抜いています。
そのような背景もあって、石油ファンヒーターを脱衣所に置いてみたのですが、やっぱり一番の心配は火災でした。
内部に燃料を溜めんでいる石油ファンヒーターは、電気ヒーターのように、コンセントを引き抜いても直ぐに消火され無いので少し不安です。
また、脱衣所はホコリの多い環境です。ファンで空気を送り出す仕組みの石油ファンヒーターでは、ホコリを吸い込んでしまうのです。
その結果、ファンの部分に凄い勢いでホコリが溜まって、頻繁に暖房器具を掃除する羽目になってしまいました。
更に、石油ファンヒーターは、ちょっとした接触による衝撃でも自動消火機能が働いて消えてしまうので、脱衣所では使いづらい暖房器具でした。
床暖房
予算を潤沢に用意出来れば、床暖房という選択肢もあります。
床暖房は送風が無く、ホコリが舞い上がることもありませんし、洗濯物への引火の心配も少なくなります。
でも、床暖房の設置は、工事の手間や業者さんとの調整ごとなど、暖房器具の費用以外の問題も多く、簡単ではありません。
大規模リフォームの機会があれば十分検討する価値はありますが、今ある脱衣所に床暖房を設置するのは、現実的ではありませんでした。
脱衣所用壁掛けヒーター
脱衣所用の壁掛けヒーターは、かなり真剣に設置を検討しました。
でも、製品によってはエアコンと変わらない程高額になってしまうケースもあって、予算的に諦めました。
製品の価格以外にも、壁掛け型のヒーターの場合は、天井付近の壁にコンセントが無いと電源を確保出来ません。
また、ファンで送風するタイプの多い壁掛けヒーターは、定期的なフィルターの清掃が必要です。
天井付近の高い場所に設置された壁掛けヒーターのフィルター清掃は簡単ではありませんので、メンテナンス性も損なわれます。
価格の高さ、設置の難しさ、フィルター清掃のメンテナンス性の低さを考えて、設置を見送りました。
電気ヒーター
軽量で簡単に移動でき、サイズが小さい床置き型の電気ヒーターは、脱衣所用の暖房器具としてとても便利でした。
設置工事も不要で、お値段も比較的安い製品が多くあります。
ファンヒーターにありがちな、面倒なフィルターの清掃もいりません。
簡単に脱衣所の暖房を用意するには、電気ヒーターが一番使い勝手の良い選択でした。
3つのタイプの電気ヒーターを比較する
電気ヒーターにも様々な種類があります。
実際に幾つかの電気ヒーターを脱衣所で使ってみて、使いやすいと感じたのは、輻射熱で部屋を暖めるパネルヒーターでした。
ここでは、私が脱衣所で試した3種類の電気ヒーターについて、それぞれのメリット・デメリットをまとめます。
小型の遠赤外線電気ヒーター
少し古い製品ですが、「日立遠赤外線ストーブ(VH-107RT)」という、足元に置く小型で背の低い電気ヒーターを脱衣所に設置してみました。
この電気ヒーターのメリットは、小さくて場所を取らないことです。
デメリットは、暖房能力が低いこと。
真冬の脱衣所を暖めるには、暖房能力が足りないので、小型の電気ヒーターの使用は諦めました。
縦長タイプの遠赤外線電気ヒーター
暖房能力の高さを考慮して、縦長で少し大きめの電気ヒーターも試してみました。
遠赤外線ヒーターとして定評のある「CORONA コアヒート(DH-1108R-S)」という製品は、縦長のスリムなタイプの電気ヒーターです。
発熱するヒーター部が長く、広い範囲を暖めながらも場所を取らないという、脱衣所のような狭い場所にピッタリの電気ヒーターなのですが、背が高いことで、倒れやすいというデメリットがありました。
脱衣所で、靴下を脱ぐ時などは、腰を曲げて前かがみになることがあります。
このようなときに、コアヒートに体がぶつかって倒してしまうのです。
場所を取らないスリムタイプでありながら、暖房能力の高い製品でしたが、何度か倒してしまい破損してしまいました。
パネルヒーター
私が実際に脱衣所で使ってみたパネルヒーターの「遠赤外線輻射式暖房器サンルーム55速暖型」という製品は、幅が広く、背の低いタイプのパネルヒーターです。
幅広ですが致命的に邪魔な大きさというほどでもなく、スペースの限られた脱衣所にも置ける、ちょうど良い大きさです。
このパネルヒーターは、とても暖房能力が高く、脱衣所程度の広さであれば十分に暖められる能力があり、脱衣所に設置するのに最も使い勝手の良い電気ヒーターでした。
更に、本体にキャスターがついていて、簡単に移動できる点も使い易さを高めてくれました。
安定感のあるデザインと脱衣所の広さを暖めるのに十分な暖房能力。そして設置と片付けのしやすさを含めたメンテナンス性の高さは、手っ取り早く用意できる脱衣所用の暖房器具として最適でした。
まとめ:脱衣所の暖房は暖かくてメンテナンスが簡単なパネルヒーターがおすすめ
洗濯物があって、衣類からのホコリが大量にある脱衣所では、空気を撹拌するファンヒーターでは、ホコリを舞い上げてしまいます。
また、暖房器具自体に付着するホコリの清掃も頻繁にしなければなりません。
更に、暖房器具が原因となる火災にも注意が必要です。
脱衣所専用の暖房器具は高額で設置工事も大掛かりになります。
安価で簡単に脱衣所の寒さ対策を解決できる暖房器具は、大規模なリフォームや業者さんの取付工事が要らない電気ヒーターです。
私が脱衣所で試した暖房器具の中では、パネルヒーターが一番使い勝手が良く、暖かい暖房器具でした。
予算や脱衣所の作りなどによって、脱衣所に設置出来る暖房の選択肢は決まってしまいます。
なるべくお金と手間をかけずに脱衣所の暖房を検討している方に、このエントリの内容が参考になれば幸いです。