鉢植えの土が固くなったら要注意。正しい水やり方法

スポンサーリンク
ガーデニング
この記事は約6分で読めます。

植物への水やりは簡単なようで実は大変難しい作業です。

特に鉢植えされた植物の水やりは難易度が高く、しっかりとした知識を持たないと根腐れなどが発生し植物を枯らしてしまいます。

気温が高くなる夏は土も乾燥しやすく、水やりの頻度も増えます。

正しい水やりの方法を習得して鉢に植えた植物を元気に育てましょう。

水温は気温と同じくらいにする

鉢植えの植物にあげる水はその水温に注意が必要です。

基本的に水やりをするときの気温に近い温度の水を与えると根の傷みを抑えられます。

例えば夏の暑い日に水道の蛇口から出る水はお湯のような水温になっていることが良くあります。

この様な高い水温の水を直接鉢植えに与えてはいけません。

植物の根に大きなダメージを与えて、植物は元気に育つことが出来なくなってしまいます。

逆に冷たすぎる水も好ましくありません。

バケツなどに汲み置きした水を陽の当たらない場所で管理し、気温に近い水温にしてから与えると鉢植えの植物のために良い水となるのです。

葉水は霧吹きで丁寧にする

葉水(はみず)とは葉の表面にかける水のことで、ジョウロで大量に水をかけるのではなく霧吹きで静かに濡らすようにかけます。

葉水は植物にとっては「露」のような役割を果たします。

葉水には葉の汚れを落とし綺麗にするという役割があります。

葉は意外に汚れるので見た目が悪くなることはもちろん、放置すると病気の原因になったり光合成を阻害したりと良いことはありません。

また葉水は季節によって植物の生育環境を整える役割も果たします。

夏の葉水

夏の葉水は植物周辺の温度を下げる効果があります。

夏場の葉水は夕方の太陽が沈むころに行うのがポイント。

葉に水滴がついた状態で強い直射日光を当てると葉を痛めることになるので、夕方の太陽が傾きかけた時間帯に行うのです。

夏場の高温は鉢植え植物にとって厳しい環境になります。葉の表面を湿らせて気温調整をすることは植物にとって有意義なのです。

でも葉水だけでは気温調整が追い付かないような場合は鉢の周辺にも打ち水をして気温を下げると花つきや株の生育が良くなります。

冬の葉水

冬は空気が乾燥しています。

湿度が不足すると鉢植えの植物は生育不良となりますので適度に湿らせてあげるようにするのです。

冬の葉水は夏と違って日中の暖かい時間に行うようにします。

気温が低下する夜間に葉水をして凍結してしまうと葉を痛めることになるので控えましょう。

私は冬に鉢植えを凍らせてしまったことがあるのですが、植物は凍結させてしまうと手の施しようもなくあっという間に枯れてしまいます。

水やりは午前中の早い時間帯に行う

水やりは基本的に「朝」行います。

特に夏の水やりの時間には注意が必要です。

夏の日中はとても気温が高くなりますが、この高温の状態で鉢植えに水を与えると鉢の植物が蒸れてしまうのです。

これは植物にとって大変悪い環境で、根腐れなどを起こして株が弱ってしまいます。

水やりは午前中、それも朝の早い時間帯に行うのが基本です。

夏場の水やり対策

夏の鉢植えはすぐに土が乾いてしまいます。

土は表面が乾いてくると土内部の水分量も減少するのですが、夏場に土中の水分が減ると鉢内部の温度が上昇してきます。

そうなると根が衰弱して、根元から傷んでしまうのです。

夏は鉢植えの植物も生育が旺盛で目に見える部分は元気なように感じられますが、鉢の内部環境に気を付けて根を守るようなお手入れが大切です。

水のかけ方

植物に水を与える場合、花や葉にジャージャーと水をかけてはいけません。

花は水がかかるとしおれます。

長く花を咲かせるためにも、花に直接水が掛からないように丁寧な水やりが大切です。

葉は大量の水滴がつくと日光が当たった際に葉を痛めてしまうことがあります。

また葉の表面を水が流れてしまうと肝心の土に水が届かないということもあり得ます。

水やりはしっかりと土を意識して与えなければなりません。

土が硬くなると水分を吸収しない

鉢植えの土は段々と硬くなってきます。

購入したばかりの鉢植えはフワフワと柔らかい土ですが、長く水やりをしているとカチコチに硬化してしまうのです。

長期間水やりをしている鉢植えはみんな土の硬化を起こすのですが、土が硬くなってしまうと水を与えても鉢の内部にまで浸透しません。

毎日水やりをしていても根に届かずに水不足状態になってしまいます。

鉢植えの場合は特に意識して、土の表面をフォークや割り箸などでほじくって柔らかい状態を維持するように心がけましょう。

こうすることで鉢の内部にまで水が浸透し鉢内部の空気を入れ替え、根の状態を良好に保てます。

土の表面を保護する

鉢植えの表面にピートモス を敷くと水分の蒸発を抑制し土の乾きを抑えることが出来ます。

ピートモスは元々保水力の高い土なので、ピートモス自身が水を保持するとともに、土をカバーすることで水分の蒸発を防ぐ効果があるのです。

土の乾きを抑えることで根を健全に保ち、鉢から肥料の流出を防ぐこともできます。

ピートモスは水分の調整が難しい夏場の鉢植えには心強い表面保護材に成り得ます。

水やりの量と回数

水やりをするときには「量」と「回数」を区別して考えなければなりません。

水やりの方法として良く登場する「たっぷりと与える」という表現は水の「量」に関する指示です。

同様に「水切れをさせないように」や「水やりを控え目に」という表現は「回数」に関する指示です。

「水をたっぷり与える」とは水の量のこと

「水をたっぷり与える」とは鉢の底から水がしみ出して、流れ出るほどのを与えるという意味です。

鉢底から水が流出するときに鉢の内部では溜まっていた古い空気が外部に押し出されます。

そして新鮮な空気が鉢内部に入り込み、空気の入れ替えが発生するのです。

これは植物の根にとっては良い環境になるということです。

注意点として水の流出と一緒に鉢内部の養分も外に流れ出ますので、肥料の状態には気を付けなければなりません。

「水切れをさせないように」とは水やりの回数のこと

植物は生育期間中にはどんどん水を吸い込み、土も早く乾きます。

「水切れをさせないように」とは土の表面が乾いたら迅速に水やりをすることを意味していて、水やりの回数を指しています。

「水やりを控え目に」とは水やりの回数のこと

冬場など植物の育ちが遅いときは水分の吸収量も少ないので、水やりの回数も減ります。

この状態のときは土の表面が乾いてもすぐに水を与えたりしません。

この様に少ない水やりの回数を「水やりを控え目に」と表現します。

まとめ:水やりは鉢植えを健康に保つ最も大切なケア

地植えと異なり鉢植えの植物は毎日水やりをしなければなりません。

水を与える時間や水のかけ方など気を付けるべき点はたくさんあります。

また毎日水やりをすることで鉢植えの健康状態にも気付きやすくなります。

ガーデニングの醍醐味でもある美しい鉢植えはジョウロの使いこなしから始まるのです。

  • 水温は熱過ぎず冷た過ぎず。気温と同じ程度を目安にする
  • 土だけでなく葉水もあげる
  • 水やりは朝が鉄則
  • 夏場の鉢植えは乾燥に注意する
  • 水は土に与える。特に花には水をかけない
  • 鉢植えの土はほぐして柔らかさを保つ
  • 水分の蒸発を防ぐためにピートモス を敷く
  • 水やりの「回数」と「量」を正しく理解する

大人の園芸 庭木 花木 果樹

大型本: 336ページ
出版社: 小学館 (2006/2/24)
言語: 日本語
ISBN-10: 409305231X
ISBN-13: 978-4093052313
発売日: 2006/2/24
梱包サイズ: 26.2 x 21.6 x 2.8 cm

タイトルとURLをコピーしました