ツツジの病気。葉が白い斑模様になった原因と小さい虫の正体

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庭木のお手入れ
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落葉しないはずのツツジの葉がパラパラと地面に落ちていることに気付き、ツツジを良く観察すると葉っぱが白くまだら模様になっています。

例年5月頃に花を咲かせ、6月は鮮やかな緑の葉を元気に茂らせるツツジですが、今年は葉の様子がいつもと違います。

白い斑点があちこちに表出して緑がくすんでしまいました。

葉の裏側に視線を移すとそこにはとても小さな虫が無数にいたのです。

常緑樹のツツジが落葉したら害虫の可能性

白い斑模様になったツツジの葉

我が家のツツジは「オオムラサキツツジ」というもので、ツツジの仲間ではオーソドックスな種類のツツジです。

ツツジは元来とても丈夫で、ほとんど手間をかけることなく毎年綺麗な花を楽しませてくれます。

このツツジは常緑樹で冬でも葉が落ちることはありません。

おかげで落ち葉の掃除も不要ですし、木の高さも2メートルを超えるほどで隣家との目隠しにも適度で、使い勝手の良い庭木です。

今まで毛虫やアブラムシなどが付いたことは一度もありません。

ツツジは丈夫で花が綺麗で管理が楽で育てやすいというガーデニング初心者にぴったりの庭木なのです。

そのツツジの葉がパラパラと落ちているのに気付いたのは6月の終わりでした。

ツツジの葉を白くした害虫はツツジグンバイ

ツツジの葉につくツツジグンバイ

綺麗に清掃したはずの庭に落ち葉があるので不審に思い庭木を見てみると、その葉の落とし主はツツジでした。

ツツジはとても頑強な樹木なのであまり注意していなかったのが災いして、気付いたときにはその葉は広範囲に弱っています。

葉を良く観察すると白い斑点が現れ、鮮やかな緑が特徴のツツジの葉がくすんでしまっていました。

葉の裏側に目を移すと何やら黒い小さな粒があります。

その粒はとても小さくて、良く目を凝らさないと見えないほどの微小なものです。

この小さな黒い粒粒は「ツツジグンバイ」のうんちです。

ツツジの葉を衰弱させた害虫「ツツジグンバイ」はすごく小さな虫(5ミリほど)です。

更に透明な羽がツツジグンバイの発見を余計に困難にします。

よく注意してみないとツツジグンバイは見つけられません。

そのくらい小さい虫なのです。

その小さなツツジグンバイはあちこちのツツジの葉の裏に隠れてツツジの葉から養分を吸い取ってしまいます。

ツツジグンバイに汁を吸い取られたとしても多くの場合は葉の色が白く抜ける程度で済むのですが、酷くなると葉が枯れて落葉するほどになるのです。

葉が落ちるほどの被害は重症で早急な対策をしなければなりません。

ツツジグンバイは少雨で高温の天候の時に大発生することが多い害虫です。

今年(2017年)は梅雨時期でも雨が少なく、気温の高い日が多かったこともツツジグンバイの発生を助長した原因でしょう。

ツツジグンバイに吸汁される影響

ツツジを吸汁するツツジグンバイ

ではツツジグンバイに汁を吸われるとツツジはどうなるのでしょう?

ツツジグンバイは葉の裏から汁を吸いますが、吸汁(きゅうじゅう)された場所は葉の表面が白く斑模様になってしまいます。

見た目の劣化は著しく、庭木に植えられたツツジのように鑑賞用途の樹木にとってツツジグンバイは天敵なのです。

またツツジの成長に対する影響もあって、白く変色してしまった葉は夏の暑さに対する耐性が落ちます。

その結果、秋以降の新芽の成長が阻害されることに繋がり、最終的には翌春の新芽の成長にまで影響が及んでしまうのです。

ツツジグンバイの駆除には浸透移行性剤が効果的

ツツジグンバイのような吸汁害虫には植物の体内に吸収されるタイプの薬剤(浸透移行性剤)が高い効果を発揮します。

このタイプの薬剤は薬の成分が植物に吸収されて長い間効果が持続するメリットがあります。

特に「オルトラン水和剤」はツツジグンバイへの効果はもちろん、ツツジに寄生する他の害虫にも効き目が高い薬剤です。

しかし残念ながら手元に「オルトラン水和剤」が無かったので、今回は「スミソン乳剤」で対応しました。

スミソン乳剤」は「アブラムシ」類、「ツツジグンバイ」、「アメリカシロヒトリ」、「チャドクガ」などに効果を発揮する薬で、春先には梅にも散布した農薬です。

農薬の散布はとても面倒くさいです。

鉢植えのような小さな植物ならスプレー缶などの殺虫剤を散布すれば済みますが、ツツジは結構大きいので噴霧器を使って本格的に対応しなければなりません。

梅雨時なので雨が降って散布した薬剤が落ちてしまう恐れもあり、悪い条件が重なってネガティブ気分全開。。。

しかしこれから夏を迎える時期に葉を落としてしまうと、来年の春にキレイな花を楽しめなくなるのでここは踏ん張り所ですね。

というわけで、頑張って噴霧器を準備してツツジグンバイを退治すべく農薬を散布しました。

ツツジグンバイに農薬を散布するときの注意

ツツジグンバイは葉の裏側に潜んでいます。

だから、薬を撒くときは葉の裏側を含めて、隅々まで漏れなく散布しなければなりません。

高さ2メートルを越える大きなツツジを葉の裏側まで農薬を行き渡らせる作業はなかなかに骨の折れるお仕事でした。

脚立を使って高い枝まで手を伸ばし薬を散布する作業は首も肩も腰もみんな痛くなります。

まとめ:ツツジグンバイが出たら早めに対策するほど楽に済む

ツツジグンバイは植物を枯れさせるほど大きな被害をもたらさないと言われています。

しかし侮ってはいけません。

大量に発生すればツツジのように丈夫な樹木でも落葉するほどの被害を出します。

ツツジグンバイ対策の特効薬は早期発見が一番です。

  • 浸透移行性の殺虫剤(オルトラン水和剤など)が効果的
  • 最も効果的な対策は早めの対処
  • 葉の色の変化に常に気を付ける
  • 葉が痛むと翌年のツツジの成長に影響する

ツツジは丈夫で管理が容易という思い込みから発見と対応が遅れてしまいました。

美しい花が終わった後のお手入れもどうか怠りなく。

オルトラン水和剤

●散布面積が広い場合や、背の高い庭木などに適しています。
●効きめは浸透移行性で、効果の持続性があり、広範囲の害虫防除におすすめです。

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