2015年6月ころ、庭に芝生を植えました。
植えた当初は思ったように根付いてくれなくて、枯れてしまうんじゃないかと心配でしたが無事に成長しています。
さて、芝を植えて3年目の梅雨を迎え、これまで芝生に施したお手入れのことや、芝を植えてみてわかったこと、上手に成長させるコツなど芝生のある生活についてまとめます。
芝の日常のお手入れは意外に簡単
芝の手入れは思ったほど苦労しませんでした。
もちろん手間をかけようと思えば限りなく作業がありますが、他の植木と比べて芝の手入れが特別大変ということはありません。
芝生のある生活はそれほどハードルは高くないですし、誰でも簡単に挑戦できると思います。
唯一大変だったのは植えた直後から根付くまでの間でしょう。
ここさえ乗り切ってしまえば芝生のある生活を手に入れられます。
芝につく害虫
芝も他の樹木と同様に害虫が付きます。
スジキリヨトウムシなどは芝を食害する代表的な害虫ですが、目視で虫を確認するのは意外に大変でなかなか見つかりません。
芝に害虫がいるかどうかを判断する方法に「鳥」があります。
鳥が芝の上で何かをついばんでいるときは虫を捕食しているときです。
だから芝の上にたくさんの鳥が集まっていたら害虫が発生していると判断できます。
我が家の芝は春先の新芽の出るころに農薬(スミチオン)を散布しました。
他の樹木に農薬を散布したついでに芝にも撒いたのですが、結果としてこの農薬散布が芝の害虫対策に効果がありました。
やはり柔らかい新芽の時期に害虫対策を施すのはとても効果的だと感じます。
害虫対策のコツは虫を目視してから対策を講じるのではなくて、虫が出る前に農薬を散布することです。
新芽を食害されずに初夏から梅雨に入った庭木はみんな元気に葉を茂らせて大きく成長しました。
芝も他の庭木と同じで新芽を害虫から守ることが元気に育てる秘訣です。
芝につく害虫は年に何回か繁殖するので気が付いたら農薬を散布すれば大丈夫でしょう。
芝への農薬散布は他の樹木と違って上を向かず下向きに作業できるのでとっても楽です。
経験してみると実感できますが、樹高の高い植木への農薬散布は重労働ですから、それに比べれば楽勝です。
芝生の雑草取り
芝を植えて2年が経ちますが雑草取りに苦労した印象はそれほどありません。
むしろ除草の手間が減りました。
芝は5月ころから勢いが増して新葉がどんどん出るのですが、3月4月のころはまだ茶色い状態です。
この時期に芽を出す雑草は早めに除草するのが後々の芝の管理を楽にしてくれます。
公園の芝生を管理している管理人さんに芝の管理方法を教えてもらったことがあります。
その方の話では芝生はとても強い植物で、雑草の方が芝生に負けてしまって雑草は生えないということでした。
芝生に生える雑草はあまり神経質にならなくても問題ないので心配するなという結論ですが、この話は実際に芝生を植えてみると解ります。
芝生の勢いが強いと本当に雑草は生えてきません。
逆に芝の継ぎ目や弱っている部分には雑草が生えやすいです。
芝生の葉の隙間に生えてくる雑草は確かに刈り取るのが手間で、芝に生えてしまった雑草は草取りフォークがとっても有効です。
この草取りフォークは狙った雑草を確実に抜き取れる優れものです。
お値段もお手頃なので芝生のお手入れだけでなく、雑草取りに一つあると重宝します。
芝を植える前は雑草対策がとても心配だったのですが、取り越し苦労でした。
芝が土の流出を止めた
我が家の芝は駐車場に植えています。
ウチの駐車場は土と砂利の駐車場で夏場は酷い土ぼこりに悩んでいました。
土の駐車場は雨が降ると雨水に泥が流されてしまってゲリラ豪雨のような激しい雨の後は家の前の道路に土が溜まってしまいました。
定期的に土を駐車場に戻す作業をしていたのですが、これがなかなかの重労働で腰が痛くなります。
ところが芝を植えてから降雨時に駐車場から流出する土が激減したのです。
元々は土ホコリ対策のために植えた芝ですが、大雨時に土を守るという思いもかけない波及効果が発見されてうれしい誤算でした。
芝は乾燥気味の土ならば丈夫に育つ
芝の育て方を調べると土の環境が大切という記述を良く目にします。
だから土が悪い場所では育てられないと思いがちですが、そんなことはありませんでした。
我が家の芝は駐車場に植えたのですが、駐車場は土と石と砂利がこちゃまぜ状態でとても植物を育てられる環境ではありません。
そんな環境でも高麗芝はたくましく育ち、ほふく茎をどんどん伸ばします。
小さな石は芝が飲み込んでしまいます。
小石がゴロゴロしていた駐車場でしたが、小さな石はいつの間にか芝の根の下に抑え込まれてしまって表面に出てこなくなりました。
その結果、駐車場の見栄えが大変良くなったのです。
土の環境が多少劣悪でも芝は育ってくれるので試しに植えてみる価値は十分にあります。
生育のいい場所と悪い場所
同じ芝生でもちょっと場所がずれているだけで成長が大きく違ってしまいます。
やはり成長の良い場所は日当たりのいい場所が一番です。
但し、日当たりが良くても水が無いところでは元気がありませんし大きく成長しませんでした。
例えば家の軒下などは雨が降っても水分が行きわたりません。
この様な場所では日当たりが良くても生育が芳しくありませんでした。
芝の水やりは植えた直後はマメに散水して気を付けますが、根付いた後は気が付いたときに水をやる程度で成長します。
それは雨が降って自然に水分補給できるからなのです。
雨水の恩恵を受けづらい場所にある芝は水やりに気を付けた方がいいでしょう。
また人の出入りの多い場所の芝は生育が良くありません。
人に踏みつけられる回数が多いと成長が阻害されてしまうのが発育不良に理由です。
ほふく茎が根付いて青い葉が茂るまでは芝を踏まないように養生するように気を付ければ成長しますので、しばらくの間大切に育てれば人の通り道でも芝は育ちます。
芝刈り
芝を刈るとほふく茎がどんどん伸びて芝の成長を促すと同時に芝生の密度が増えます。
芝の密度が増すと雑草が生えづらくなるので、芝刈りは除草の手間を省くためにも大切な作業なのです。
芝刈りは芝の新しい葉が出揃って本格的な成長を始める5月頃から9月の中旬くらいまで行います。
特に7月、8月は芝が大きく成長する季節で刈っても刈ってもどんどん伸びます。
芝の成長の最盛期である7月、8月は週に一度は芝刈りをしたいところ。
芝を刈るとほふく茎の成長も進んで、茶色く傷んだ芝も再生します。
芝刈りには専用の芝刈り機があると便利ですが、我が家のように芝の面積が狭い場合は芝生バリカンや芝生ハサミで十分でしょう。
ウチは芝生はさみだけで乗り切っています。
普通の剪定鋏では芝の葉が滑ってしまって芝刈りは出来ませんでした。
そこで芝刈り専用のハサミを購入したのですが、切れ味バツグンでジョキジョキ刈れます。
但し芝を刈るにはそれなりに握力が必要で広い面積を芝ハサミだけで刈ろうとすると手がしびれてしまいます。
作業を楽にするには電動の芝生バリカンが良いですが、壁際や縁石のキワ刈りなどに生えた芝生を刈るには芝バサミが必要なので、やはり1本は芝バサミを用意した方がいいでしょう。
芝生の施肥(肥料やり)
肥料は粒状の化成肥料を4月から8月の間に施します。
芝は肥料を与えるとびっくりするくらい青々と葉を茂らせて成長が早まります。
特に刈り込みを頻繁に行う7月、8月は多めに施肥するようにするとどんどん大きくなります。
4月の肥料はやや少なめなイメージで行って、5月、6月と季節が暖かくなるのに合わせて肥料を増やします。
施肥といっても粒状肥料なので作業自体は簡単。
但し、芝生の面積が広いと肥料も多く必要になるので、想像以上に肥料が必要になります。
芝のお手入れのまとめ
実際に庭に芝を植えてみると心配していたような手間は少なく、むしろ夏場の緑の芝は心を癒してくれます。
高麗芝は丈夫で育て易く芝を植えた直後から根付くまでの間だけ気を付ければ、根付いた後はルーズな管理でも十分成長してくれます。
芝生の苗はお手頃なお値段で入手できますし、青々とした風景はお庭の印象を大きく変えてくれます。
狭い面積でも芝を植えるのは悪くない選択肢だと思います。
芝を植えるのに適した環境
あまりに過酷な環境では青々とした芝を楽しむことは出来ません。
芝を植えるのに適した環境は下記の条件が揃った場所です。
- 日当たりが良い
- 水はけが良い
- 人の往来が少ない
これらのうち、コントロールできることは人の往来くらいで日当たりと水はけは管理が難しく立地に左右されてしまいます。
芝は水はけの良い土を好むので粘土質のような土は不向き。
乾燥気味の場所なら元気に育ってくれるはずです。
芝のお手入れに必要な道具
芝のお手入れには専用の芝刈りハサミは必須です。
あとは肥料が多めに必要ですが、肥料は他の植物にも使えるので芝に特化した道具・備品ではありませんね。
取り敢えずは芝バサミを用意しておけば芝のある生活を楽しめます。
キンボシ(ゴールデンスター) 日本製 レーキ付き芝生鋏 2106 (刃渡165mm) 芝刈り はさみ
品名 これが日本の芝生鋏
型式 2106
全長 340mm
刃渡 165mm
用途 芝生の仕上げ
生産国 日本