食洗機は食後の後片付けにとても重宝する超便利な家電です。
食器を綺麗に洗ってくれる食洗機ですが、庫内のお手入れを怠るといつの間にか食洗機自体が汚れています。
食洗機の庫内に白い粉汚れやピンク色の水垢、黒いカビまでが発生してしまうのです。
私も食洗機のメンテナンスを疎かにしたばっかりに、食洗機の庫内を酷く汚してしまったことがあります。
私が行った食洗機の掃除方法と汚れを防ぐ食洗機の使い方の経験をまとめます。
食洗機の汚れは3年目から目立ち始める
食洗機を使い始めて3年ほど経過した頃、食洗機の中が汚れていることに気付きました。
初めは気にならないほどの汚れだったのですが、段々と広がって汚れ具合も酷くなってきます。
そして遂にピンク色のヘドロのような汚れが食洗機内部の壁に溢れてきてしまったのです。
ここまで汚れてしまうと、もう見なかったことには出来ません。
汚れている食洗機で食器を洗っても綺麗に洗えたなんて思えませんし、大切な家族の健康に害が及んでは大変です。
食洗機は食器を綺麗に洗う家電ですから、食器を収めている食洗機の内部が汚れるなんて想像もしませんでした。
食器を洗う度に、食洗機の内部も掃除しているのと同じ状態だと考えたからです。
でも実際には食洗機の内部には少しずつ汚れが溜っていたのです。
食洗機の中の汚れ
食洗機の庫内の汚れはどんな感じなのかというと、大きく3種類の汚れがありました。
- ピンク色のヘドロのような汚れ
- 黒いカビ
- 白い石鹸カスのような汚れ
どの汚れも不快なのですが、ピンク色のヘドロはとても気持ち悪いです。
また黒カビも健康の害に直結しそうな、アレルギーの原因になるような感じがしてなりません。
白い粉状の汚れは洗剤残りのような雰囲気で、ピンク色のヘドロや黒カビに比べればまだマシと思えます。
とにかくピンク色のヘドロと黒カビが気持ち悪くて、こんな食洗機で食器なんか洗う気になれません。
意を決して食洗機の大掃除を始めました。
食洗機の内部を掃除する
食洗機を掃除するときには必ず取扱説明書を良く読んで、特に「お手入れ」について書かれているページを熟読しましょう。
取扱説明書の「お手入れ」のページには毎日のお手入れ方法と定期的にやるべきお手入れについて書かれているはずです。
私が使っている食洗機(Panasonic 食器洗い乾燥機(家庭用)NP-TR3)の取扱説明書には、お手入れについて次のように記載されていました。
- 毎回掃除するもの
- 残さいフィルターは食洗機使用の度に残さいを捨て洗う。
- 月に一度は掃除するもの
- 本体の清掃。カゴを取り出して良く絞った柔らかい布で拭く。汚れや臭いが気になってきたら食器洗い乾燥機庫内専用洗剤を使って「標準コース」で運転する。
私は使用の度に残さいフィルターの清掃しかしていませんでした。
月に一度のお手入れは全然やったことありません。
食洗機庫内専用洗剤なんて買ったこともありません。
その怠慢の結果がピンク色のヘドロと黒カビの発生です。
ウチの汚れきった食洗機を見た感じ、食洗機庫内専用洗剤を使った程度ではとても太刀打ちでいないような、そんなひどい汚れ具合でした。
なのでピンク色のヘドロ汚れと黒カビと白い粉汚れを自分の手で洗い落とすことにしたのです。
食洗機の中の部品を外して掃除の準備
食洗機の内部には様々な部品があります。
それらの部品は簡単に外れるものと外しずらいもの、更に本来は外してはイケないものがあります。
食洗機を掃除するときには、内部の部品の特性を良く見極めて、なるべく食洗機内部の部品が少ない状態にすると掃除がしやすくて隅々まで掃除出来ます。
食洗機の中にある部品はメーカーやモデルによって違いはあるものの、取り外せる部品と取り外せない部品があって、大体次のようになると思います。
- カゴ
- 取り外せる。
食洗機内部には食器を収めるカゴがあります。このカゴは簡単に外せるようになっているはずです。 - 残さいフィルター
- 取り外せる。
食洗機を使う度にお手入れが必要な残さいフィルター。すぐに外せます。 - 洗浄水の噴射ノズル
- 取り外せるが要注意
これは食洗機のモデルによっては外せないかもしれません。また本来は利用者が外してはいけない部品だと思います。 - カゴを設置するレールや水の通路となる部品など
- 取り外してはいけない
これらはネジ止めされていたりすると思います。外してはいけません。
食洗機の中は意外に多くの部品があります。
取り外し出来るかどうかについては、ネジ止めの有無である程度の判断が出来るでしょう。
ネジ止めされた部品は取り外し不可の部品です。
ネジ止めされていない部品は、取り外し可能な部品(但し丁寧に扱うこと)です。
取り外しの可不可は、こんな風に判断できると思います。
私が食洗機を掃除した時には、汚れがとても酷かったので本来は取り外してはイケない部品まで外して掃除をしました。
ネジ止めされている部品を外したりしたので、最悪の場合水漏れなどの故障の原因になるかもしれません。
本当はこんなリスキーなお手入れはしない方が良いのです。
残さいフィルターを掃除する
本来残さいフィルターは食洗機を使う度に掃除しなければいけない部品です。
この残さいフィルターですが、油でベトベトになっていることがあります。
これは食洗機に投入する洗剤の量が少ないことが原因。
食器を洗う時に油分が溶け切れないと、フィルター類が油でベトベトすることがあります。
食洗機に入れる洗剤は多すぎても少なすぎても良くありません。
食器の量と汚れ具合を勘案しながら洗剤の使用量を推理するのが食洗機の使い方の難しいところです。
これは経験を積むしかありませんね。
食洗機の中のカゴを掃除する
食洗機内部には食器を収めるカゴがあります。
このカゴは簡単に外れるので、掃除のときには安心して外しましょう。
カゴは水切りラックのような構造なので洗いづらいです。
また結構な大きさなのでキッチンの流し台に収まりません。
このカゴには白い粉汚れが付着していました。
歯ブラシなどを使って丁寧に洗えば白い粉汚れは比較的簡単に落とせます。
水切り状の狭い部分の掃除は骨が折れますけど。
重曹などにつけると汚れが落ちやすいみたいですが、手で洗った方が綺麗になるし早いです。
洗浄水の噴射ノズルを掃除する
洗浄水の噴射ノズルは本当は素人が外してはいけない部品だと思います。
でもネジ止めされていませんし外れます。
但し、無理に外して部品のツメを折ったりしないように、注意深く外しましょう。
噴射ノズルに付着した汚れは白い洗剤カスのようなもので、歯ブラシで擦ればすぐに落ちました。
噴射ノズルは食洗機本体から外せさえすれば、掃除は簡単です。
ネジ止めされた部品の掃除
食洗機の庫内にはネジ止めされた部品もあります。
食洗機の防水性を考えると本当はネジは外したくありませんし、外さない方が良いです。
でもウチの食洗機の汚れはネジ止めされた部品の内部に付着していて、それがピンク色のヘドロ状態になっていたのです。
歯ブラシや布では届かないような狭い溝にヘドロがびっしり固着していました。
これはもう頑張って外すしかありません。で、外した結果が写真の通りです。
体に悪そうな産業廃棄物のような、おどろおどろしい汚れが付着しています。
このピンク色のヘドロを恐る恐るティッシュペーパーで取り除くことにしたのです。
ピンク色のヘドロの正体は溶け切らない洗剤カス
ティッシュペーパーで取り除いたピンクのヘドロを良く観察してみると、どうやらそれは溶け切らなかった洗剤カスのような感じでした。
食洗機で食器を洗う時は食洗機専用洗剤を使うのですが、専用洗剤でも溶け切らないことがあるみたいです。
食洗機は洗濯機と違って常に高温のお湯を循環させています。
だから洗剤が溶けないということは有り得ないと思っていました。
でも実際には溶け残りの洗剤カスは発生していました。
ピンク色のヘドロの見た目の印象はヌルヌル感満載ですが、実際に触るとザラザラしていています。
洗剤の残りカスとわかるとヘドロに対する嫌悪感も和らいで、ティッシュペーパーでドンドン拭き取ってしまいました。
拭き取りは簡単で、軽く拭うだけで綺麗に掃除出来ました。
見えない場所にある黒カビ
ネジ止めされた部品を外すと、普段は部品の陰になって死角になった部分に黒カビが発生していました。
黒カビの量は多くはありませんが、食器を洗う食洗機の内部に黒カビがあることは衛生上好ましくありません。
不思議だったのは、カビにとっては住みづらい環境の食洗機の内部に黒カビが発生していたことです。
カビの生命力が強いのか食洗機の使い方を間違っているのか、普段のお手入れが足りないのか?
色々と考えましたが、食洗機と言えどもお手入れを怠るとカビが発生してしまうということなのです。
黒カビもティッシュペーパーで丁寧にふき取りました。
白い粉汚れは柔らかい布で拭きとる
食洗機の中に白い粉汚れが発生しますが、これは洗剤の残りが乾燥したものだと思います。
ティッシュペーパーや柔らかい布で拭き取れば容易に掃除出来ました。
食洗機の汚れを防ぐ普段の使い方
食洗機は高温設定で使うと洗剤の溶け残りやカビを抑えられる
ウチの食洗機の庫内が汚れ始めたのは、食洗機を使い始めて3年ほど経過した頃からです。
それまでは食洗機の汚れなど感じませんでした。
一度汚れ始めた食洗機は、あっという間に汚れが広がっていきます。
この汚れ方はちょっと不自然だなと思っていました。
そこで食洗機の汚れが酷くなり始めた頃に、何か変化が無かったか思い返してみると原因と思われることがありました。
それは食洗機の湯温を変えたことです。
食洗機のモデルによって、食器洗浄には色々なコースがあると思います。
私が使っている食洗機(Panasonic 食器洗い乾燥機(家庭用)NP-TR3)は「標準」「強力」「スピーディ」「ゆとり」「低温ソフト」というコース設定があるのですが、別枠で「80℃すすぎ」という設定があります。
「80℃すすぎ」とは高温のお湯を使って食器洗浄をする設定なのですが、電気代が高くなります。
省エネのために「80℃すすぎ」をオフにした頃と食洗機内部の汚れが酷くなってきた時期が重なるのです。
今まで見たこともないピンク色のヘドロが洗剤の溶け残りだったことや、黒カビの繁殖などの状況から「80℃すすぎ」を止めたことが食洗機庫内の汚れの原因ではないかと推測しました。
そこで省エネは諦めて「80℃すすぎ」を復活させることにしました。
するとピンク色のヘドロも黒カビも発生しなくなったのです。
食洗機の設定はなるべく高温にしておくと洗剤も良く溶けて、カビの発生も抑制出来るのでしょう。
食器の下洗いは必須
食洗機は万能ではありません。
過度に期待をすると食洗機の中の汚れが酷くなって、特に油汚れなどでベタベタになってしまいます。
食洗機を長く丁寧に使うには、普段からお皿の汚れを落としてから食器洗浄をすると随分違います。
食器は下洗いをして、酷い油汚れや食べ残しなどを除去してから洗うようにしましょう。
そうすると食洗機庫内の汚れも随分と抑制されます。
まとめ:食洗機は定期的に洗浄すること
高温のお湯を使って食洗機を運用しても、やっぱり食洗機は汚れます。
毎日の食べ物を盛り付ける食器を洗う家電ですから、食洗機の内部は清浄な環境にしておきたいですよね。
ピンク色のヘドロや黒カビを抑えるには、月に一度は食洗機本体を掃除しましょう。
食洗機本体の掃除は簡単です。
食器洗い乾燥機庫内専用洗剤を使って、食器を入れない状態で食洗機を動かせばいいだけ。これだけです。
ネジ止めを外すような食洗機を壊してしまうかもしれない危険を冒すこともなく、ただ食洗機を空の状態で運転すればいいのですから、やらない手はありません。
食洗機の汚れは酷くなってしまうと、どうしても手洗いしなくてはいけません。
定期的なメンテナンスで結局はお手入れの手間が省けるのです。
食後の時間を楽しむためにも、食洗機のメンテナンスを見直してみてはいかがでしょうか?