誕生日パーティーと言えば「サプライズパーティー」がブームの昨今ですが、いざサプライズパーティーを企画してみるとなかなか良いアイデアが浮かびません。
趣向を凝らした「サプライズ」に固執するあまり、本来のお誕生日パーティーの意味を見失ってしまっては本末転倒です。
主賓に喜んでもらうことはもちろんですが、その場に集うすべての参加者に大いに盛り上がって貰いたいものです。
今までの誕生会を振り返ってみると、奇を衒ったサプライズに趣向を凝らすあまり肝心の飾り付けが疎かであったことに気付きました。
パーティーなんですからまずは飾り付けから気持ちを盛り上げなきゃなりません。
ところでお誕生日パーティーのデコレーションとはどんなイメージなんでしょう。
外国の映画などでは部屋中を風船で装飾しているシーンが登場します。
「バルーンパーティー」というやつです。
調べてみるとバルーンパーティーは低予算で準備できそうですし、何より風船はカラーが豊富なので色を上手く選べばキュートにもエレガントにもゴージャスにもイメージをコントロールできます。
これが例えば生花で部屋を飾るというと間違いなく予算オーバーになってしまいます。
また、パーティ用の装飾モールは意外にかさ張るので収納・準備が大変です。
パーティーの飾り付けとして「バルーン」は便利なパーティーグッズなんですね。
サプライズの準備!巨大風船を膨らませる
綿密な調査と白熱の企画会議を経て、今回のお誕生日パーティーは風船を利用した「バルーンパーティー」としました。
とはいえ、ただ風船を飾るだけではオチがありませんので、テレビのバラエティ番組でよく見る大きな風船を用意し、その中にプレゼントを仕込んで置くというアイデアを採用。
大きな風船なんて市販されてるんでしょうか。。。
あるんです。
普通に販売されています。
多様な大きさが販売されていますが、今回はその中でも最大級、直径90センチの風船を用意しました。
この風船、デカいです。ゴムも厚い。
ただ、さすがにプレゼントが入るほどの耐久性は無さそうなので、誕生日プレゼントをカードに書いてそのカードを風船に入れました。
大きく膨らんだ風船からカードを取り出すには、風船を破裂させなければなりませんね。
今回のお誕生日パーティーのメインイベントは巨大風船の中からプレゼントを取り出すという余興です。
せっかく大きな風船を破裂させるので、中には紙吹雪も仕込むことにしました。
心配だったのは紙吹雪が意図したとおりに飛散するかということと破裂音です。
計画では事前に巨大風船の破裂テストをする予定でしたが、直径90センチの風船が600円と若干高価だったことと膨らませるのが重労働ということで急遽ぶっつけ本番となりました。
用意した風船の仕様は直径90センチなのですが、実際には90センチも膨らませていません。
こんなに大きな風船を目の前に空気を入れ続けるというのは想像以上に勇気が必要です。
60センチを超えたあたりから怖くなってきます。
用意した空気入れが小さくて風船との距離感がチョー近い。
今までの人生で見たことも無いような巨大な風船が目の前にある光景を想像してみてください。
強がって空気を入れてみても顔は引きつりまくりです。
もはやこれは罰ゲームの領域。
良く考えてみるとバラエティー番組の罰ゲームは巨大風船が割れる瞬間というより、割れるまで空気を注入し続けるその過程が罰ゲームなんですよね。
割るのは瞬間で終わりますから。
じわじわと巨大化する、いつ破裂するかわからない風船は無慈悲にして冷酷。スペクタクル性抜群の景観そのものです。
パーティースタッフは心して準備してください。
ハート型風船とバルーンスティックで誕生日キャンドル風の飾り付け
今回は巨大風船の他にも小さなハート形の風船を用意しました。
小さな風船は年齢の数だけと思ったのですが、数が少ないと見た感じが貧相になるので、年齢の数の風船は風船棒(バルーンスティック)に立てることにしました。
お誕生日ケーキのキャンドルに見立てたイメージです。
その他にハート形風船を床に散らばらせるのですが、数の目安としては部屋の大きさにもよりますが20個もあれば見栄え良く、雰囲気出ると思います。
しかし風船を20個用意するって、言うほど楽じゃないんです。
空気入れ過ぎて破裂するし、今回選んだハート形の風船は何の予兆もなしに、いきなり破裂するのでその塩梅を掴むのに苦労しました。
仕上げにヘリウムガス入りの浮かぶ風船を巨大風船に括り付けて完成。
こんなドタバタ劇の末に支度が出来るわけですが、準備している最中もパーティーなんですね。
パーティー会場を準備するメイキング映像を撮影しておいて、パーティー中に再生しても盛り上がるかもしれないです。
特に今回は準備中にも風船がたくさん割れたので、その度にスタッフのビックリ顔が見られます。
さて、肝心のパーティーの方ですが会場の飾りつけを見た参加者たちから「わぁー」とか「すごぉーい」とか感嘆の声も聞かれ、まずは思惑通りに運びそうです。
本日の主役がどんな反応を示してくれるのか不安の中いよいよ迎え入れます。
誕生日バルーンパーティーに巨大風船を使うと盛り上がる理由
「おぉっ・・・凄・・・」
期待に反して薄いリアクションでしたが、それゆえにリアリティのある反応でした。
人は本当に驚くと案外派手な反応はしないんですね。
飾り付けた風船を繁々と見入りますが、すぐに一番大きな風船に気付く主役。
この後起こるであろう悲劇というか喜劇を避けることは決して出来ないのだという諦めの表情が見て取れ、若干の哀愁を感じました。
「もしかして、あれですか?この大きな風船の中にプレゼントとか入ってるんですか?」
その通りでございます。勘のよろしい方で説明する手間が省けました。
パーティーの景気付けに早速罰ゲーム皆さんからのプレゼントを開封願いましょう。
主役自ら頭上高く掲げた巨大バルーン。
片手には裁縫用の針を持っています。
「では一気に行ってもらいましょう。」
「わぁーパチパチパチ」
無責任に盛り上がる参加者たちですが、みんな風船からはかなりの距離を取り、無意識に安全圏に避難しています。
部屋の中心にポツンと取り残される主役と巨大風船。
主催者の意に反し何やらシュールな光景が展開しています。
針を刺すことを躊躇し「水なんか入っていませんよね」とか「小麦粉が出てきて真っ白とかいうオチはなしですよ」とか往生際が悪い主役。
小麦粉入れとけばよかったな・・・と主催者。
そんなたわいもないやり取りの後、意を決した主役が風船に針を刺すと
「パァン!!!」
という破裂音とともに紙吹雪が舞い散ります。
「おぉ!」「きゃぁ!」という参加者たちの驚嘆の声。
巨大風船が弾ける大きな音を至近で聞き、呆けている主役の表情。
一瞬の静寂の後に「お誕生日おめでとう!」と参加者全員からの祝福を受け我に返った主役は照れながらも参加者たちに感謝しています。
風船に詰めた紙吹雪は意図した通りに飛散してくれました。
ひらひらと舞い落ちる紙吹雪は想像以上に美しい光景で、床に落ちた紙吹雪を拾い集め何度も主役にぶっかけます。
ただ、もっとたくさん詰められたと思いますし、紙吹雪の量が多いほど飛び散ったときの眺めは壮観なものになるでしょう。
風船に詰める作業は大変ですけどね。
さて、お誕生日プレゼントは紙吹雪とともに風船の中にカードが仕込んであります。
床に散乱する紙吹雪の中にカードを見つける主役。
しかし何故かカードが3枚あります。
お誕生日プレゼントが3つも貰えるのか?
そんなわけないでしょ。
お誕生日プレゼントは年に一つと決まっています。
ではなぜ3枚のカードが・・・
「もしかして、はずれとかあります?」
その通りでございます。勘のよろしい方で説明する手間が省けました。
参加者からの祝福を受け、満面の笑みだった主役の表情が不安に曇ります。
「大丈夫大丈夫。当たりを開けばいいんだよ。」
「そーだそーだ。」
相変わらず無責任な参加者たち。
主役が選んだカードを進行役が広げ読み上げます。
「残念!タイキック―!!(笑ってはいけない24時間風)」
「ギャーハハハ!」「ついてねぇー」
盛り上がる参加者たち。
沈痛な表情の主役。
とてもかわいそうな主役に、特別にもう一回チャンスをあげることにします。
残されたカードは2枚。確率50%。
トランプのババ抜きでよく見る最後のカードを選ぶ風景が目の前に広がります。
真剣な表情で最後のカードを抜き取り、進行役に渡す主役。
なぜか厳かな雰囲気に包まれるパーティー会場。
芝居掛かったシリアスな面持ちでカードを開いた進行役が、深呼吸の後にカードを読み上げます。
「それではみなさんから贈られるお誕生日プレゼントを発表します。」
「残念!タイキック―!!(笑ってはいけない24時間風)」
「ギャーハハハハハハハハハ!」
「タイキック連発じゃねぇかぁー」
悲鳴と歓声の交錯する中、全てを察した主役が最後のカードを開くとそこには「残念!タイキック―」の文字が。
結局風船の中のカードは全部はずれ。
まぁ盛り上がったからいいじゃん。
主役にはお誕生日プレゼントがちゃんと渡されましたとさ。
めでたしめでたし。
巨大風船と誕生日バルーンパーティの飾り付けアイテム9選
さて、今回のお誕生パーティーはサプライズというより罰ゲーム風の余興で盛り上がりましたが、必要な準備と反省点。
まず今回用意したパーティーグッズは以下の9点。
今回はイベント用品専門店 フェスティバルプラザで用意しました。
- ヘリウムガス入り浮かぶ風船
- 空気入れ
- 巨大風船(90cm)
- 風船(ハート形)
- 紙ふぶき
- 風船棒(バルーンスティック)
- ラッピング用リボン
- ラッピング用紙ひも
- 飾り付け用折り紙
ヘリウムガス入り浮かぶ風船は目立ちますし見栄えがするので用意した方が良いです。
今回は「Happy Birthday to You」と書かれたアルミ風船を用意しました。
アルミ風船は中のガスが抜けにくく軽いので、10日ほどは浮かび続けてくれます。
パーティーの後も暫く楽しめて余韻に浸れますね。
ラッピング用のリボンはバルーンスティックにつけた風船を飾り付けるために使用します。
光沢のあるリボンを選ぶとキラキラと煌びやかです。
ラッピング用の紙ひもは二等辺三角形に整えた折り紙を吊るす飾り付け用です。
風船への空気入れは大きい方が断然楽です。
特に90センチ級の大型バルーンを使用する場合は大きい空気入れがおすすめ。
紙ふぶきは風船に入れるために用意しましたが、90センチ級の風船は想像を絶する大きさで、紙吹雪なんかいくらでも入りそうです。
紙吹雪が入った風船は膨らませると中の紙吹雪が透けて見え、幻想的ですよ。
少し多めに用意するといいでしょう。