年越し蕎麦の由来を知れば縁起の良い具材や食べるタイミングがわかる

大晦日の夜は暖かいお部屋でコタツに入りながらテレビを楽しむ。
そんな風に過ごす方も多いと思います。

我が家でも、「紅白歌合戦」を見たり「ダウンタウンの笑ってはいけない」を見て、ビールを飲みながらゴロゴロと過ごすのが定番。

そんな我が家の大晦日ですが、年越し蕎麦は毎年必ず食べています。

「蕎麦」は私たち日本人にとってはとても馴染みが深く、身近な料理です。

あまりに身近過ぎて特別な感覚はありませんが「年越し蕎麦」は立派な伝統料理の部類になるそうです。

日本の食文化に深く根差した「年越し蕎麦」の由来や縁起などについて調べてみました。

年越しそばの由来と意味

大晦日の晩に家族が揃って新しい年をお迎えする習慣は、平安時代から続く古いものだそうです。
そもそも新年を迎える大晦日は歳神様をお迎えする大切な夜。
そんな背景もあって、大晦日には仕事をしないとか早寝をしないといった習慣があったのだとか。

また、大晦日に早寝をすると皴が増えたり白髪が増えたりするという言い伝えもあるみたいです。
そんな特別な夜が大晦日の夜なのです。

では年越し蕎麦を食べる習慣はいつ頃から広まったのでしょう。

年越し蕎麦を食べる習慣が一般に広まったのは比較的新しく、江戸時代の頃だそうです。

年越し蕎麦を食べる理由については諸説あるのですが、どの説も「縁起」を意識した、験担ぎの類の由来でした。

そんな年越し蕎麦の縁起にまつわる興味深いお話の幾つかをご紹介します。

年越し蕎麦の由来:強靭なソバという植物の生命力にあやかる

ソバという植物はとても生命力が強く、どんなに痩せた土地でもまた天候状態が悪くても、たくましくグングンと成長するそうです。

その強靭なソバの生命力と同じように、私たちも元気に逞しく生きていく。そんな願いを込めてお蕎麦を食する習慣が広まったという説があります。

確かにお蕎麦屋さんは日本各地どんな街にもありますし、それぞれの土地や気候に負けず丈夫に育つ姿には強い生命力を感じますよね。

年越し蕎麦の由来:蕎麦粉で金箔を集める

金箔職人が一年の仕事納めをする際に、作業部屋に散らかった「金箔のかけら」を集めるのに「蕎麦粉」を使ったそうです。

蕎麦粉はお湯に解くとお餅のように粘着性が高まるのですが、その粘り気を利用して部屋中に散らばった小さな金箔の切れ端を集めました。

この様子から、大晦日の夜に年越し蕎麦を食べると翌年は金運に恵まれるとか、年越し蕎麦はお金を集める縁起物と考えられるようになったそうです。

年末の大掃除と金箔を集める蕎麦粉の話がミックスされて大晦日の年越し蕎麦に繋がっていくような説ですね。

年越し蕎麦の由来:細く長い蕎麦から長寿を連想する

細く長いお蕎麦の姿から、大晦日に年越し蕎麦を食べることで新年も細く長く生きることを願うという説もあります。

また、麺類の中では切れやすいというお蕎麦の性質から、一年の苦労や悪い運気を断ち切って心機一転、新年を迎えるという思いもあるそうです。

細く長くというところから健康長寿や家運長命の縁起に結び付けて考えられたのでしょう。

年越しそばを食べる縁起の良いタイミングとは

大晦日に食する年越し蕎麦は縁起を担ぐ食習慣ですから、食べるタイミングも縁起に関係しそうですね。

年越し蕎麦の由来には一年の苦労や悪い運を断ち切るという願いもありますので、年を越してから食するのは避けた方が良さそうです。
年越し蕎麦は大晦日のうちに食べてしまいましょう。

実際に家族の食事を切り盛りする主婦の立場からすると、大晦日は18時頃から夕飯を食べ始めます。
家族でテレビを見てのんびりと過ごしながら、何となく小腹が空いてきたと感じる時間帯が23時頃なのです。

ちょうど除夜の鐘が鳴るころにちょっとさっぱりして、のど越しの良いものが食べたくなります。
そう考えるとお蕎麦はお夜食にもピッタリな食事なのです。

年越し蕎麦に入れたい具材

縁起を担ぐ年越し蕎麦。お蕎麦に入れる具材にもこだわりたいですね。
お蕎麦の具材としては、ネギや大根おろし、カモ肉などの具材が定番ですが、縁起が良いとされている具材もあります。

海老
海老は腰の曲がったように見える姿から長寿を意味する縁起物と考えられています。
ニシン
卵をたくさん付けるニシンは子宝に恵まれるという願いが込められた縁起物です。
油揚げ
油揚げは金運を上昇させるシンボルだと考えられています。

他にも縁起の良い具材はたくさんありそうですね。

でも大晦日の夜遅くに食べるものですから、あまりボリュームが多すぎたり油分が多すぎるとちょっとお腹がもたれてしまいそうです。
食べる時間や夕食のメニューなどを鑑みて、消化のしやすさにも注意して具材を選びたいですね。

喪中の時は年越し蕎麦を食べてもいいの?

年越し蕎麦は様々な縁起を担いだ年末の行事食です。
喪中の場合は年越し蕎麦も敬遠した方が良いのでしょうか?

喪中の場合は昆布や紅白なますなどの「祝い」を意味した具材は避けるようにしましょう。

「長寿」を願う海老や「家族の発展・幸せ」を願うニシンや油揚げなど、今生きている人たちの健康や長寿を願う具材を添えれば、喪中であっても年越し蕎麦を頂くことに何の問題もありません。
そもそも年越し蕎麦は何かのお祝いに頂く食べ物ではなく、健康長寿を願った行事食なのですから。

年越し蕎麦を食べるときに注意すること

縁起物の行事食である年越し蕎麦ですが、幾つか注意することもあります。

年越し蕎麦は食べ残さないこと

健康長寿を願う縁起物の年越し蕎麦を食べ残すことは良くないと言われています。

年越し蕎麦の由来を考えれば理解できますが、蕎麦の強い生命力にあやかるとか、金箔のかけらを残さず集めるとか、一年の悪いものを断ち切って長寿を願うなど、新年を健康に過ごすことを願って頂く食べ物です。
様々な縁起を残らず頂きたいものですよね。

だから、年越し蕎麦は残してしまわないように、しっかりと全部頂きましょう。

ラーメンではダメですか?

ラーメンも細く長く、長寿を連想させる形をしていますね。
でも、金箔職人は蕎麦粉を使って金粉を集めたそうです。

また切れやすいというお蕎麦の性質から悪い運気を断ち切るという願いも込められています。

やっぱりラーメンよりもお蕎麦の方が良さそうですね。

日本全国の郷土蕎麦

お蕎麦はとても丈夫な植物ということもあって、古くから日本全国で食することが出来た食べ物です。

そのような背景もあってか、その土地だけに伝わる「郷土蕎麦」が全国にあります。

一年の中でもお蕎麦が主役になる数少ない日である大晦日には、全国の「郷土蕎麦」を食べてみたいですね。

津軽蕎麦(青森・津軽)

つなぎに大豆を使う津軽蕎麦は、ほのかな大豆の甘みが特徴のお蕎麦です。

作るのに2昼夜かかるなど、作り方が難しく幻の蕎麦とも言われるお蕎麦です。

板そば(山形・村山)

板状の器に盛り付けたことが名前の由来になった板そば。

山形県内のお蕎麦屋さんではよく見られるお蕎麦。

裁ちそば(福島・檜枝岐)

つなぎを使わずに蕎麦粉だけで打った生地を何枚も重ねて、布を裁つように切り添える特徴のあるお蕎麦。

福島県檜枝岐と言えば裁ちそばと言われるほどのお蕎麦です。

戸隠そば(長野・戸隠)

日本三大そばの一つ、戸隠そば。

元々戸隠地方はそばの栽培に適していたこともあって、良質なそばが取れました。

ソバの甘皮を取らずに挽く「挽きぐるみ」の蕎麦粉を使った二八そばが特徴。

わんこそば(岩手県)

日本三大そばの一つ、わんこそば。

わんこそばは大勢が集まる宴席で食された振舞いのためのお蕎麦でした。

「ハレの日」に頂く縁起の良いお蕎麦です。

出雲そば(島根県)

日本三大そばの一つ、出雲そば。

ソバの実を殻ごと挽いたそば粉を原料に作られるお蕎麦は色が黒く、蕎麦の香りが強く残ります。

冷たいお蕎麦を頂く「割子そば」と温かいお蕎麦を頂く「釜揚げそば」があります。

まとめ:年越し蕎麦の由来

一年を締め括る大晦日。
この日は日本人にとって特別な一日です。

特別な日に食する「年越し蕎麦」には様々な意味や由来があるのですね。

年越し蕎麦の由来を知らないと、麺類なら何でも大丈夫でしょ?とカップラーメンなどで簡単に済ませてしまうこともありそうです。

私たちの生活に深く根差した行事食である「年越し蕎麦」。

今年の大晦日は、除夜の鐘を聞きながら年越し蕎麦の由来や具材の意味を子供たちに伝えたいと思います。

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