最近は、引越しをしても、ご近所の方々にご挨拶をしないという方も増えているようです。
でも、引越しの挨拶をしないで許されるのは、独身の間だけ。
所帯を持つようになったら、引越しのご挨拶はしなければなりません。
引越しの挨拶は、ご近所との円滑な関係を構築するきっかけになると同時に、自分が住むことになるコミュニティの情報を収集する大切な役割があるのです。
引越しの挨拶をしないのは機会損失と同じこと
新居を探すときは、不動産業者を仲介して様々な物件を下見します。
下見の際には、立地条件や建物の良し悪しなど、細かくチェックするものです。
建物以外にも、ご近所にどんな人が住んでいるのか、出来る限りリサーチしておきたいもの。
隣人との距離が近いアパートや集合住宅の場合は特に気になります。
最近は個人情報の取り扱いが厳しくなって、不動産屋さんも集合住宅の住人について、情報を教えてくれなくなりました。
壁一枚隔てたお隣さんは、どんな人なのか?
防犯のためにも知っておいた方が良いのです。
引越しの挨拶は、ご近所さんの情報を堂々と収集する数少ないチャンスでもあります。
引越しの挨拶をしないなんて、この貴重な機会を捨ててしまうのと同じこと。
それはとっても、もったいないことなのです。
マンションやアパートのような集合住宅での引越し挨拶の方法
マンションやアパートのような集合住宅の場合、引越しの挨拶は、両隣と下の部屋に伺うのが基本です。
でも、私の場合は、自分の家を中心に上下左右斜めのお宅も含めてご挨拶に伺いました。
自分の家の周りには、どんな人が住んでいるのか、とても気になったからです。
規模の小さなアパートの場合は、全部の部屋に挨拶に伺っても良いと思います。
なぜならば、集合住宅の場合、その建物内でのコミュニティが存在します。
コミュニティ内での情報の伝達はとても早くて、引越しの挨拶に伺った家と伺わなかった家が繋がっていることも珍しくありません。
引越しの挨拶に伺わなったことで、気分を害されることのないように、出来る限り多くのお部屋にご挨拶に伺うのが望ましいです。
また、先に住んでいる方々からすれば、新しく引越してきた新参者の人柄も知りたいでしょう。
集合住宅の住人同士の口伝で話が広がるより、自分から挨拶に伺った方が、妙な誤解もなく、確実に自己紹介出来るのです。
マンションやアパートのような集合住宅での引越しの挨拶は、出来る限り多くのお部屋に伺いましょう。
引越しの挨拶をする時に手ぶらはダメ!手土産を持参すること
引越しの挨拶は、事前にアポイントメントを取っているわけではなく、突然に訪問するものです。
相手にとっても、予定していない来客というのは少なからず警戒するもので、玄関を開けるのに躊躇してしまうでしょう。
短い時間でも、わざわざ時間を作って会ってくれるのですから、手土産は持参しましょう。
では、どのような手土産が良いのでしょうか?
引越しの挨拶に持参する手土産は、貰った方が気を遣ってしまうような、高価なギフトは不向きです。
値段にして、1,000円以内のものが適当でしょう。
引越しの手土産として印象の良いギフトを幾つかピックアップします。
タオル
タオルは普段の生活で何枚あっても困らない日用品です。
また、予算的にも高くありません。
毎日使われるものなので、親近感も持たれるかもしれません。
引越しの挨拶に持参する手土産としては、好印象なギフトでしょう。
お菓子
和洋を問わず、ギフトの定番と言えばお菓子です。
おしゃれなお菓子だと、包装のデザインが凝っているものもあるので、ご挨拶の際に渡したときに印象に残る効果も期待できます。
ちょっとおしゃれなお菓子を小さめの箱に詰めて持参すれば、引越しの挨拶に持参する手土産としては喜ばれるでしょう。
洗剤
引越しの挨拶は、日常生活の最前線に伺うことです。
洗剤などの日用品でも喜ばれるでしょう。
特に家族向けの集合住宅の場合は、挨拶に伺った際に応対されるのは女性のケースが多いでしょうから、現実的な主婦からすると実用品のギフトはありがたいものです。
蕎麦
引越しのご挨拶に蕎麦を持参するのは、なかなか粋なことだと思います。
引越しの手土産に、わざわざ蕎麦を選ぶ場合は、「粋」であることに気を付けなければなりません。
引越し蕎麦の由来には諸説あるようですが、多くの方は江戸の文化を連想することでしょう。
となると、それなりに江戸っぽい「粋の良さ」を演出しないと、野暮になってしまいます。
ギフトとしてのお値段は、それほど高価ではないので、粋でおしゃれな蕎麦ギフトを見つけられれば、引越しのご挨拶の際には良い話のネタになるでしょう。
引越しのご挨拶に伺った時に不在だった場合
引越しのご挨拶に伺った際に、ご不在というケースも良くあります。
特にマンションやアパートのような集合住宅の場合は、ご挨拶にあがったお宅が全て在宅というケースは稀です。
このような、ご不在時の場合、必ず後日に再訪するようにしましょう。
引越しのご挨拶は、満遍なく伺うのが鉄則です。
引越しの挨拶にはどんな言葉と話が必要か
自分の住む近所に、新しい家族が引越してきたとしたら、一番気になることはどんなことでしょう。
恐らく長いお付き合いになるので、新しく引越してきた人が、良い人であることを願うばかりです。
引越しの挨拶に伺う際には、このような相手の不安な気持ちを、おもんぱかることが大切。
まずは警戒しているであろう相手を安心させるような、常識的な挨拶を心がけましょう。
そして、自分が決して怪しいものではなく、地域のコミュニティと円満に過ごしていくつもりであることを伝えます。
引越しの挨拶では、自分がどこから来て、どのような素性の者なのか程度のことは話した方が良いでしょう。
よく聞く引越し挨拶の言葉としては、
- ○○県から引越してきました○○と申します。
- この度、仕事の関係で(あるいは結婚を機になど)こちらに引越して参りました。
- こちらの地域には不案内ですが、色々と教えて頂けると助かります。
この程度の言葉を並べれば、あとは先方が色々と聞いてきます。
指し障りのない程度に、自分のことを話せば問題ないでしょう。
まとめ:引越しの挨拶が必要な理由
引越しとは、そこに住む人々の気質を含めた、地域の文化に飛び込んでいくということ。
引っ越す側の不安にばかりフォーカスされがちですが、受け入れる側も同じように不安に感じているのです。
引越しの挨拶が必要な本当の理由は、その地域に先に住んでいる人たちの不安を取り除く点にあります。
新しい住人を迎えることで少なからず起こるさざ波が、決して不快で危険な波紋でないことを誤解なく伝えるための貴重なチャンスが、引越しの挨拶なのです。
引越しの挨拶をしないということは、その機会を自ら放棄しているのと同じこと。
煩わしく感じれらるご近所付き合いですが、結婚し家庭を持つ身になったら、引越しの挨拶は必ずするように心がけましょう。