最近は100円均一ショップの品揃えも豊富になりました。
特にキッチン用品は趣向を凝らした便利グッズが溢れています。
安価で便利なキッチン用品に目が肥えた新米主婦さんも、普段使いのための家庭用包丁選びには苦労している様子。
そこで、家族全員分の食事を毎日作っているベテラン主婦が、実用的で普段使いに最適な家庭用包丁の選び方をまとめます。
包丁の種類別の用途と家庭用としての使いやすさ
包丁は料理をする時の使用頻度が高く、毎日の炊事に欠かせないキッチン用品です。
種類も多く、用途別に様々な形状の包丁が売られています。
その種類の豊富さは、新しい包丁を購入しようとした時の悩みの原因。
家庭料理の実務に携わってみないと、本当に役に立つ家庭用包丁の選び方はわからないものです。
毎日のお料理に不慣れな新米主婦さんが、普段使いのための家庭用包丁選びに困惑してしまうのも頷けます。
そこで、包丁の種類別に本来の用途や、家庭料理作りでのお役立ち度などを、ベテラン主婦の経験と共にお伝えします。
三徳包丁
読み方は「さんとく包丁」です。
日本の家庭で、最も広く使われている包丁です。
そもそも包丁は、用途別に専用の包丁を使うことが普通でした。
それが、時代とともに多様化する食文化に合わせて、多くの食材に対応できる包丁が求められるようになります。
外国の食も柔軟に取り入れてきた日本の食卓では、肉も魚も野菜もバランスよく切ることが出来る包丁が必要になり、それが三徳包丁として日本の主婦に受け入れられたのです。
他の包丁と比べると、高い安定感と扱いやすさが大きな特徴で、力の弱い女性にも負担にならないことから、家庭用として最適な包丁と言えます。
牛刀包丁
読み方は「ぎゅうとう包丁」です。
牛刀は明治以降に、ヨーロッパから伝わった包丁で、長い刃渡りが特徴です。
刃渡りが長く、大きな肉を切るのに適した包丁ですが、肉専用というわけでもなく、様々な食材に使える包丁です。
ただ、刃渡りが長いので小回りが利かず、狭いキッチンでは少々扱いが難しい包丁です。
また、まな板なども大きめのものが無いと料理の際にテキパキと働けないかもしれません。
プロ料理人に好まれる包丁だけあって、使いこなしている姿が見栄えすることから、新米主婦さんが憧れるタイプの包丁です。
家庭用包丁としても使えますが、三徳包丁と比べると使いやすさは、三徳包丁に分があります。
菜切包丁
読み方は「なきり包丁」です。
水平で幅広い刃を持つ菜切包丁は日本古来の和包丁で、野菜を切るのに適した包丁です。
キャベツの千切りや、大根のかつらむきに大変便利な包丁ですが、残念なことに肉や魚を切るには不向きです。
日本の食卓が野菜中心の食事だった頃は、多くの家庭で菜切包丁が使われていたそうです。
現代の多様な食材を、菜切包丁だけで済ますのは、少々難しいかもしれません。
実際の家庭料理の現場では、菜切包丁の出番は少ないですし、三徳包丁でも十分に事足ります。
出刃包丁
読み方は「でば包丁」です。
日本古来の和包丁です。
魚を調理するための包丁で、魚の骨やアラの調理に適した刃の厚みと丈夫さを兼ね備えています。
家庭で魚を捌く機会は減りましたが、鯛のような少し大きめの魚を、自分で鱗取りから調理するようなケースでは必須の包丁です。
まな板からはみ出るようなサイズの魚を捌く際には、三徳包丁では上手に調理できません。
お魚料理が好きなご家庭では、1本は用意しておきたい包丁です。
ペティナイフ
別名「くだものナイフ」です。
牛刀を小さくした形状の小型の包丁で、果物や野菜の皮むきなどの細かい作業に向いている包丁です。
一人暮らしで、料理の機会が少ない場合は、このペティナイフ1本あれば事足ります。
子供がいる家庭では、りんごや梨の皮むきをすることが多くなりますので、1本は用意しておきたい包丁です。
家庭用包丁に向いてる素材はステンレスか鋼か
主な包丁の素材には、鋼・ステンレス・セラミックがあります。
それぞれの素材毎に、長所短所があるので、普段の包丁の使い方に合った素材を選ぶ必要があります。
錆びにくいステンレスは家庭用包丁の素材に最適
主婦の立場から、普段使い用の家庭用包丁の素材としておすすめするのは、断然「ステンレス」です。
ステンレスは鋼に比べて錆びにくいという特徴があり、また素材自体が硬く、長い期間切れ味を保つことが出来るからです。
錆びにくいという特徴は本当に助かる長所で、鋼の包丁は洗った後、水気を拭き取らなければ、翌朝には錆びてしまいます。
主婦にとって、夕食の片づけはツライ家事の一つですが、食器洗いが終わった後、包丁の水気を拭き取る一手間というのはなかなか骨が折れる仕事。
包丁を使い終わった後のメンテナンスを省略できるだけでも、とても助かります。
お高いだけの価値はある!ステンレス製の包丁
新米主婦さんに一押ししたいステンレス素材の包丁ですが、デメリットもあります。
それは、鋼の包丁に比べて、高価であること。
同じような包丁でも、ステンレス製のものは割高です。
また、鋼製の包丁に比べて、研ぎづらいという欠点もあります。
ステンレスは、その素材自体が硬いのですが、やはり硬い素材は研ぐのに苦労します。
プロ好みと言われる鋼製の包丁には憧れますが、普段の家庭料理を作るには、メンテナンス性の高さが一番のメリットになるでしょう。
ステンレス製の包丁は、忙しい主婦が使う家庭用包丁として、最適なのです。
まとめ:家庭用包丁を選ぶポイントは用途の広さと手入れの簡単さ
世の中には、多種多様な包丁が存在しますが、日々の家事で本当に役に立つ包丁はそれほど多くありません。
使用頻度の高い家庭用包丁選びは、オールマイティ―に使える万能さとメンテナンス性の高さが重要。
これはまさに、様々な包丁を使ってきた主婦が普段使いの家庭用包丁を選ぶ時に重視するポイントです。
そんなベテラン主婦が料理に不慣れな新米主婦さんおすすめする包丁は、ステンレス製の三徳包丁とペティナイフの二本持ちです。
万能タイプの三徳包丁は、肉・野菜・魚と食材を選ばずに調理することが出来ます。
ステンレス製であれば、使用後のメンテナンスも不要で、洗いっぱなしでも錆びることはありません。
ペティナイフのような小回りの利く包丁も、実生活では必須の一本です。
ステンレス製の三徳包丁とペティナイフがあれば、最低限の料理家事はこなせるでしょう。
新米主婦さんが初めて持つ包丁は、この二本をベースに生活スタイルや料理の好みに応じて、専門性の高い包丁を増やしていけば良いと思います。